【ショートカットレシピ】iPhoneの充電完了時間がわかる!ショートカットアプリで「充電時間確認」機能を作ろう!

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この記事では、iPhone標準搭載のアプリ『ショートカット』を使用して、iPhoneを充電した際に「現在の充電残量」「充電完了までのおよその時間」「ある充電時間で何%まで充電できるか」を表示するショートカットの作成方法を紹介します!

いつ頃充電が終わるのか、家を出るまでに何%充電できるのかが分かるので、自分の予定と照らし合わせてiPhoneを充電することができるようになります。

ショートカットアプリは、簡単に望みの機能をプログラムできるのが醍醐味。この記事でも、出来上がりの結果だけでなく、作成手順から紹介していきます。iPhoneユーザーの方は、自分なりの工夫なども加えながらぜひ作ってみてください!

こんな人にオススメ
  • ショートカットアプリで役に立つ機能を自作したい!
  • iPhone充電に関するモヤモヤを解消したい!
  • 個別のアクションの設定方法を知りたい!
    • 計算
    • 変数
    • プレビュー
    • if文(条件分岐)

基本的な操作方法はこちらの記事でも紹介しています!

ショートカット「充電時間確認」の機能を確認

今回作る「充電時間確認」には、大きく分けて2つの機能があります。

  • 完全充電までにかかる時間充電が完了するおよその時刻を教えてくれる。
  • 充電できる時間を入力すると、何%まで充電できるか教えてくれる

ショートカットが動作するタイミングは、充電を開始したときにホーム画面のボタンを押したときの2通り。充電をするときはいつも忘れず、見たいときはいつでも、起動することができる仕組みをです!

ホーム画面から起動したときの動作はこのようになります。

ショートカット「充電時間確認」を使用すれば、例えば、夜に充電を忘れた日の翌朝、家を出るまでの時間で充電できる量を調べてモバイルバッテリーを持って行くか決めることができるというわけ。充電を忘れない人でも、充電に関する情報がわかると何かと便利だと思います。

ショートカットレシピ

「充電時間確認」を作成する上で使用するアクションを順を追って紹介します。各アクションの機能を知りたい人、自分でのアレンジを考えている人は確認してみてください。「ひとまず完成形が見たい!」という人は次の項目【ショートカット完成】へどうぞ!

下準備

初めに新規ショートカットを生成し、アイコンやショートカット名を設定します。

アイコンは緑の背景にバッテリーの絵柄、名前は「充電時間確認」に設定しました。ここまで準備ができたら、アクションを追加していきます。アクション追加の流れは以下の通り。

アクション追加の流れ
  1. [アクション追加]または[+]ボタンを押す
  2. アクションを検索
  3. 希望のアクションを追加
  4. アクションの詳細を設定

詳しい設定方法はこちらの記事をご覧ください。

それでは、一つずつアクションを追加して作っていきましょう!

バッテリー残量を取得

バッテリー残量を1の位までで取得して、その数値に「バッテリー残量」という名前を付けていきます。

バッテリー残量を取得

初めに、ショートカットの肝となる現在のバッテリー残量を取得します。

「バッテリー」と入力して検索、『バッテリー残量を取得』というアクションを選択します。これは、バッテリーの残量を0~100の数値で出力してくれるもの。このアクションを追加することで、これ以降のアクションでバッテリー残量の数値が使用できるようになります。

アクションの詳細設定はないので、追加するだけでOKです。

端数を処理

バッテリー残量が小数点以下まで取得されることがあるのですが、以降の計算が面倒になるので1の位までで四捨五入を行います

「端数」で検索、『端数を処理』というアクションを使います。これまでに扱った値を好きな位まで四捨五入、切り上げ、切り捨てできるアクションです

アクションを追加したら、詳細設定では、どの数値どの位に四捨五入するかを決めます。すでに[マジック変数]バッテリー残量1の位が入力されていると思うのでそのままでOKです。変更したい場合は、変更したい文字の上をタップして希望のものを選択します。

マジック変数

ここで出てきたバッテリー残量のような、アイコン付きの青文字で表されたものを「マジック変数」といいます。以前のアクションで数値を出力している場合、自動的に設定され、アクションの中で使うことができます。

今回は、ひとつ前の『バッテリー残量を取得』のアクションで、バッテリーの残量(数値)が出力されたので、バッテリー残量というマジック変数が設定されたということです。

変数に設定

バッテリー残量を1の位までで取得することができました。今後、複数の数値を扱っていくので、分かりやすくするために数値に名前を付けます。(=変数に設定します。)

「変数」で検索、『変数を設定』というアクションを使います。これまでに扱った値に名前を付けられるアクションです。詳細設定では、どの数値どんな名前を付けるかを決めることができます。変数名が空欄になっているので、バッテリー残量と入力。入力する数値に [マジック変数]端数処理済みの数値が設定されていればOKです。

フル充電になる時刻を計算

バッテリー残量をもとに、フル充電に必要な時間を計算します。

iPhoneの充電性能を確認

充電完了時間の計算に必要なので、iPhoneの充電速度をチェックします。バッテリーの状態や、充電器によって性能異なる場合があるので、自身のスマホで確認しましょう。

[ホーム画面]→[設定]→[バッテリー] で直近24時間のバッテリー残量推移をみることができます。充電しているときのバッテリー変化から、1%充電するのに何分かかるか調べます。

僕の場合は、5%~75%(+約70%)に約120分かかっていたので、

120(分) ÷ 70(%) = 1.71で

約1.7分という結果になりました。この値を使うのでメモをしておきましょう。

フル充電に要する時間を計算

現在の充電残量充電速度をもとに、フル充電に必要な時間を計算するアクションを追加します。

「計算」で検索、『計算式』というアクションを使います。入力した計算式の通りの計算結果を出力してくれるアクションです。今回設定するのは次のような計算式です。

(100 ー [変数]バッテリー残量)× 1.7

フル充電までに必要な充電量(%)を求めて、1%充電するのにかかる時間をかける。

数字、計算記号、カッコはキーボードから打ち込みます。 [変数]バッテリー残量 と書いたのは変数です。キーボード上の変数を押して、オレンジ背景にXのアイコンで「バッテリー残量」と書かれたものを選択しましょう。

端数を処理・ 変数に設定

フル充電に要する時間が計算できたので、1の位までに端数を処理、バッテリー残量に必要時間という名前を付けます。使用するアクションは『端数を処理』『変数を設定』。先ほどと同様の手順なので詳しくは省略します。

端数の処理では、計算結果1の位に四捨五入。変数設定では、変数必要時間端数処理済みの数値に設定。となればOKです。

同じ名前のマジック変数

ここまで端数処理のアクションを2回使用しているため、端数処理済みの数値という名前のマジック変数が2つ存在しています。名前が同じでも紐づいている数値は異なるので注意が必要です。

基本的には直近のアクションで得られたマジック変数が認識されます。それ以前に使用したアクションのマジック変数を使う際は以下の手順で設定できます。

あくまでもマジック変数を使用する場合の例です。図の位置にある端数処理済みの数値を使用すると計算式が変わってしまうのでご注意ください。
  1. 編集したい部分をタップ
  2. マジック変数を選択(マジックっぽいアイコンが目印)
  3. 各アクションの下に使用できるマジック変数が表示されるので、使いたいものをタップ
  4. マジック変数が入力される

プレビューなどでキーボード入力になっている場合も、マジック変数のアイコンを選択すると、使用したいマジック変数を選択できます。

今回作成しているショートカットは、マジック変数を使うことで、新たな変数を設定せずに同じ機能を実現できます。この記事では、分かりやすさのために別々の変数名を付けています。

フル充電になる時刻を計算

フル充電にかかる時間を現在時刻に加算して、フル充電になる予定時間を計算するアクションを追加します。

「計算」で検索して、『日付を調整』というアクションを使います。ある日付から時間を加算、減算することができるアクションです。

詳細設定では、日付の入力には変数から現在の日付を選択します。処理を加算にして、加える時間は変数必要時間、単位はに設定します。

プレビューⅠ

ここまでが前半のアクションです!これまでのアクションで得られた結果(バッテリー残量、フル充電までの時間、フル充電になる予定時刻)を表示してみます。

「プレビュー」で検索、『結果を表示』というアクションを使います。文字や数値をスマホの画面に表示してくれるアクションです。こんな感じの文言を設定すると、文字の部分は文字のまま、変数は紐づいた数値に変換されて画面に表示されます。

バッテリー残量は [変数]バッテリー残量 %、

完全充電までおよそ [変数]必要時間 分です。

[マジック変数]調整済みの日付 頃に充電が完了します。

任意の時間での充電可能量を計算

後半のアクションでは、ある時間充電したら何%まで充電できるかを教えてくれる機能を作っていきます。

充電時間を聞く

まずは、スマホの使用者に何分間充電するかを聞き、入力を促します。先ほど使った『結果を聞く』のアクションを追加し、以下の文言を設定します。

充電時間(分)を入力してください。

計算をする単位は分なので、しっかり明記しましょう。

数字を取得

充電時間の入力を促したので、今度はその数値を入力させるアクションを追加します。

「数字」で検索して、『入力から数字を取得』というアクションを使います。前のアクションの出力から数値を返すアクションです。

今回は前のアクションではなく、その場で数字を入力します。もし、あらかじめマジック変数が設定されていたらタップして消去、新たに変数毎回尋ねるを設定しましょう。これで、数字を入力できるようになります。

充電できる量を計算・端数を処理・変数を設定

入力された時間(分)で、何%まで充電できるかを計算します。使うアクションは2回目の使用となる『計算式』です。入力する計算式は次の通り。

[マジック変数]数字 ÷ 1.7 + [変数]バッテリー残量

入力された時間で充電できる量(%)を求めて、現在のバッテリー残量に足す。

この式で何%充電できるか求めることができます。

この値も1の位までで四捨五入しておきましょう。使うアクションはおなじみの『端数を処理』[マジック変数]計算結果1の位に四捨五入。と設定します。

続いて『変数を設定』で数値に「充電可能量」という名前を付けましょう。変数充電可能量[マジック変数]端数処理済みの数値に設定。となればOKです!

プレビューⅡ

計算した値をもとに「○○%まで充電できます!」という結果を表示していきます。

ここで、ポイントとなるのは条件分岐!

スマホは100%までしか充電できませんが、入力された時間によっては100%以上の値を算出してしまう場合があります。ですので、計算結果が100%未満の場合はその値、100%以上の場合は「100%」を表示するようにしなければなりません。この機能を追加してプレビューをさせていきます。

条件を分岐する

「条件」で検索して、『if文』というアクションを追加します。プログラミングっぽくなってきましたね。ある条件を与えて、それぞれの場合ごとに処理を分岐できるアクションです。

if文を追加すると、「もし(入力)が(条件)ならば」「その他の場合」「if文の終了」という3つのブロックが一度に追加されます。編集できるのは1つ目のブロックです。今回は、入力に[変数]充電可能量、条件には次と同じか次より大きいを設定します。新たに数値を入力する枠が出てくるので100を入力します。

これで、「算出した充電可能量が100以上か100未満か」で場合分けすることができました!

条件ごとに結果を表示

場合分けしたそれぞれに合わせた結果を表示していきます。使うアクションは『結果を表示』です。

充電可能量が100以上の場合

『結果を表示』のアクションを追加します。このとき一番下にアクションが追加されるので、『if文』 「もし(入力)が(条件)ならば」と「その他の場合」の間に移動する必要があります。アクションを長押しすると浮き上がるので、ドラッグして移動させます。

アクションの設定には100%充電できます。と記入しましょう。

充電可能量が100未満の場合

もう一度 『結果を表示』のアクションを追加し、「その他の条件」と「if文の終了」の間に移動させます。 アクションの設定には[変数]充電可能量%まで充電できます。と記入しましょう。

ショートカット完成

ショートカット「充電時間確認」が完成です!画像で全体像を確認してみましょう!

バッテリー残量を取得して、フル充電までの時間を教えてくれる前半。任意の時間を入力して、その時間で何%まで充電できるかを教えてくれる後半。という構造になっています。かなり長くなりましたが、一つ一つの役割をしっかり理解してみてください!

起動方法の設定

ショートカットが完成したので、ショートカットアプリ上から起動することができます。ですが、これでは使い勝手が悪いので、ホーム画面から起動させたり、充電器に接続したとき自動的に起動したりするように設定していきます。

ホーム画面から起動

ショートカットの編集画面から、詳細設定へ移動し、ホーム画面に追加を押します。するとショートカットアイコンが、アプリのような形でホーム画面上に現れます。これを押すと起動してくれます!

充電時オートメーション

充電器に接続した際に自動で起動させるには、ショートカットアプリのオートメーションを利用します。

オートメーションタブの、[+]ボタンから「個人用オートメーションを作成」をタップ、起動条件に「充電器」を選びます。充電器の詳細設定で「接続されている」を選択するとアクションの設定画面に移ります。

「ショートカット」でアクションを計算し、『ショートカットを開く』というアクションを選択します。これは、自身が持っているショートカットを起動してくれるアクションです

アクションへの入力として、これまで作ってきた充電時間確認を選択すればOKです!次へを押すと、作成したオートメーションの詳細が表示されるので確認して完了を押せば設定完了です!詳しい操作はこちらの記事で確認してみてください。

まとめ

充電時間に関するあれこれを確認できるショートカット「充電時間確認」を作ってみました。これで、充電に関するモヤモヤを少し解消できるかなと思います!みなさんのiPhoneにも導入してはいかがでしょうか?

また、このショートカットは様々なアクションを組み合わせて作成したので、ショートカットを自作する練習にもなると思います。プログラミング教育にも、ショートカットが使えるかもしれませんね!変数の使い方や、計算の方法に慣れれば、アイデア次第でどんどん有益な機能を作ることができるので、トライしてみてください!

最後まで読んで頂きありがとうございました。今後も役立つショートカットが思いついたら作成して、記事にしていくので、お楽しみに!!

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