先日、散歩がてら青葉城址に行ってきました。
騎馬像があることと景色が良いことくらいは知っていたのですが、よく見ると見所がたくさん!当時の建物は残っていませんが、多くの展示を通して江戸時代に思いを馳せることができました。
「え、景色と騎馬像以外何があるの?」
「建物が残ってないなら別になあ~」
という方は、青葉城の魅力に気づいていないかもしれませんよ!
この記事では、江戸時代の青葉城をイメージしたり学んだりできるスポットに絞って、本丸の見所を紹介していきます!
眺望

青葉城本丸に登ると、まず目に入ってくるのは素晴らしい眺望です。
街の姿は大きく変わったと思いますが、地形は江戸時代から大きく変わらないでしょう。伊達政宗もこのように城下町を見下ろしていたはずです。
正面には仙台市街地のビル群、右手には太平洋や牡鹿半島、左手には山の景色、眼下には蛇行して流れる広瀬川と切り立った崖。バリエーション豊かな眺望は見飽きることがありません。
正面:市街地

かつての城下町はビル群に。
市街地でひときわ目を引くのは、東北一の高さ180mを誇る「仙台トラストタワー」。その右、寄り添うように建っているのは、仙台で5番目の高さ143mの「SS30」です。
その他にも、仙台第2位(150m)の「ドコモ仙台ビル」、第3位(148m)の東北電力本店ビル、第4位(145.5m)のAERといった、多くの高層ビルを見ることができます!
右手:太平洋

右奥の方に目をやると、太平洋の広がりを見ることができます。仙台港周辺は多くのフェリーやタンカーが行き交います。さらに、海を挟んで向こう側に見える陸地は牡鹿半島。宮城県太平洋沿岸のカーブしている地形がよく分かります。

左手:山の景色

これまでとは一転して左手は山の景色。市街地から徐々に標高が高くなっていく様子がわかります。
特徴的なのは、小さい山がポコポコ並ぶ「七ツ森」と仙台のどこからでも見える「仙台大観音」でしょうか。さらに左手方向には「泉ヶ岳」を見ることができますよ!
眼下:広瀬川

最後に紹介するのは、眼下に広がる広瀬川。青葉城址周辺では、ダイナミックにうねりながら流れています。
仙台の市街地は、この広瀬川が形成した河岸段丘にあるのですが、その様子を確認してみてください。川沿いには低い土地、少し離れたところに小さな崖、その先に一段高くなった台地、という河岸段丘特有の地形が見えるかと思います!
伊達政宗騎馬像

言わずと知れた青葉城のシンボル。伊達政宗とご対面です。
実は2代目
今ある騎馬像、実は2代目ということはご存じでしょうか?
1代目は1935年、伊達政宗の300回忌の記念事業で建立されました。しかし、戦争による金属類回収令で姿を消したそうです。現在の2代目は1964年、1代目と同じ型を用いて復元されました。1代目の金属供出されなかった部分を用いた胸像は仙台市博物館の庭にあるそうです。
撮影スポット
正面から
正面から撮ると、勇ましい政宗の表情、甲冑、馬の毛並みや筋肉、といった細かな部分までよく写ります!台座に彫られた「伊達政宗卿」の文字も格好よく、ガイドブックでもこの角度が多いです。
背後から
ですが、僕のオススメはこの角度!

青葉城址といえば、先に紹介した「眺望」と「騎馬像」が大きな見所。その両方を一度に撮ることができます。「仙台の街並みを見守る伊達政宗」といった雰囲気や、「現代と過去が対比されている」ような印象で、僕はこちらのアングルが好きです。
騎馬像が格好よく映る独自の角度を探してみてください!
本丸跡

残念ながら、本丸に江戸時代当時の建物はないのですが、建物や門のあった場所をわかりやすく表示してくれています。代表的な見所を3つ紹介します!
大広間

大広間は本丸の中心的な建物。
発掘調査を元に、建物の基礎や部屋割りが表示されています。全部で14の部屋がありました。発掘で掘り出された13個の基礎石は、「上段の間」付近の復元に再利用されています。

畳敷と板敷とで区別された地面の色分け、部屋の名前、 CGで作られた写真を参考に、建物を想像しながら歩くことができます。
写真に写っていますが、仙台城の当時の様子をVRで見ることができるコンテンツがありました。今回は体験しませんでしたが、紹介ポスターを見るにかなりクオリティが高そうです!
大広間跡は、建物がないなりに工夫された展示でした。
懸造り

「懸造り」は本丸に存在した建物の一つ。
崖に突き出した清水寺の舞台に似た構造の建物です。その眺望を活かして、賓客の接待などに使われたそう。建物は残っていませんが、眺望は今も健在。今で言う、高層マンションの最上階です。
ここで、おもてなしされたらどんな頼み事も引き受けてしまいそう...。
土井晩翠歌碑

懸造り付近には「荒城の月」の作詞家として知られる土井晩翠の歌碑や胸像があります。土井晩翠は仙台出身で、青葉城は「荒城の月」のモデルの一つとされています。
北壁石垣

青葉城へのアクセス記事でも紹介した「北壁石垣」も見所の一つ。本丸からみると、切り立った崖です。
この石垣は1601年に築かれた後、1600年代の地震の影響を受けて2回の大規模改修がなされています。今見えているのは1668年の地震以降に築き直された3代目。度重なる地震に300年以上も耐え続けています。
石垣モデル
本丸大広間横では、石垣の変遷をモデルで見ることができます。


普段は目にすることがない石垣の裏側まで再現されていて、よく観察できます。自然石を使った野面積みの石垣と、成形した石を使う切り石積みの違いがよく分かりました。
仙台城見聞館
ここまで見学して、江戸時代の姿をもっと知りたくなったら「仙台城見聞館」がオススメです!仙台城見聞館は、無料で見学できる資料館。大広間の実寸大壁画や大広間模型、地形を再現したジオラマが楽しめます。


まとめ
青葉城址本丸にある見所を紹介してきました。
本丸跡には、有名な騎馬像や眺望の他にも、青葉城のことを知ることができるスポットがたくさんあります!しかも、記事で紹介したスポットは全て無料!!
本丸跡には、紹介した場所の他にも「宮城県護国神社」「青葉城資料展示館」「土産店・レストラン」などがあり、半日ほどは楽しめるスポットです!
仙台市街地からも近くて気軽に訪れることができるので、ぜひ遊びに行ってみてください!
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